Amazonプライム映画感想

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BTTF PartII(1989米国)★★★★☆

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 BTTFの略称で通じるファンのための続編。ジェニファー役を演じるひとは変わったが、主人公演じるマイケル・J・フォックスの体型は健在。
 前回(無印)の終わりで、未来に行くことになったマーティ達だったが、本作の主要舞台は未来にあらず。前回と同じ30年前が中心となる。
 だから、新たなキャラが登場しない、新鮮味ゼロの続編である。BTTF好きな人だけ見るべき作品。

 
 前回、マーティの助言のおかげで一命をとりとめたドク(ブラウン博士)。
 その恩義のためか、今度はマーティの未来の運命を変えるべく、マーティを強引に連れて30年先の未来に翔ぶ。
 自分はタイムトラベルを楽しんでおきながら、マーティには警告を繰り返すドクのキャラクターの憎めなさが良い。また一点集中型ゆえに、今回のようなトラブルを招くところも愛されるゆえんであろう。
 
 1985年の30年先なので2015年が舞台である。そこでは渋滞緩和のために空飛ぶ車が実用化されているが、危なっかしいことこの上ない。もし、空中で事故が起きれば、地上の人も犠牲になるのだ。せめて、パイプぐらいは通してほしい。
 この空飛ぶホバー技術以外では、犬を散歩させるロボットというアイディアが面白かった。あれの実用化は難しいのだろうか。
 個人的には未来のマーティが罠にハマって会社をクビになる場面が一番良かった(上司が日本人というのが当時を反映していたといえる)
 あと「指紋」による個人認証を活用したシナリオ展開もいい。タイムトラベルでは定番のネタなのかもしれないけど。
 結局、マーティはドクの指示したミッションを無事クリア。新聞の見出し記事が変わる、という演出で運命を変えたと喜ぶ二人。ところが、現在の1985年に戻ると、世界が全然変わっていたのだ。
 納得できないマーティに理解したドクは語りかける。この運命を変えたければ、もう一度30年前(1955年)に戻るしかないと。
 以降は前作と同じイベントに今回のマーティが加わるという設定。この合成技術は当時としては最先端であったらしい。
 
 今作の面白さは世代を超えて主人公一族に立ちはだかるギフという悪役の存在感と、もう一つの世界では自分の母親がギフの情婦(兼妻)となっているという衝撃的展開だろう。
 その他のドタバタ劇は目新しいものは少ない。
 個人的には、ドクが過去の自分に会うところは名場面だったけれど。
 
 このようにBTTFファンならば楽しめる続編だが、独立した作品ではない。新鮮味はきわめて少ない。1期ファンを裏切らなかったという意味では理想的な続編かもしれない。評価は★4つ。