BTTF Part3(1990米国)★★★★☆
バック・トゥ・ザ・フューチャー三部作の完結編は、なぜか西部劇。
前作に比べてSF要素は乏しいものの、いつも裏方だったドクのロマンスが描かれていたり、全編いたるところにセルフパロディが織り込まれていたりと、シリーズ好きなファンは満足できる映画。
マーティの決闘シーンは面白く、「四次元的に考えろ」というドクの決め台詞は印象的で、娯楽映画としては楽しめる作品。
ただ、インディアン(字幕はネイティブ・アメリカン)と連呼したり、蒸気機関車をハイジャックする展開は賛否両論だろう。
続きを読むBTTF PartII(1989米国)★★★★☆
BTTFの略称で通じるファンのための続編。ジェニファー役を演じるひとは変わったが、主人公演じるマイケル・J・フォックスの体型は健在。
前回(無印)の終わりで、未来に行くことになったマーティ達だったが、本作の主要舞台は未来にあらず。前回と同じ30年前が中心となる。
だから、新たなキャラが登場しない、新鮮味ゼロの続編である。BTTF好きな人だけ見るべき作品。
バック・トゥ・ザ・フューチャー(1985米国)★★★★★
Amazonプライムで見放題できる映画は、映画好きの人からすれば物足りないラインナップだが、ロクに映画を見てこなかった僕には宝の山である。
今回は「BTTF」の略称で通じるほどの有名映画、バック・トゥ・ザ・フューチャーを見た。
娯楽映画としての完成度はパーフェクトといえる。
誤って30年前にタイムトラベルした主人公の少年が「未来に戻る」ために、過去の街を駆け回るストーリー。映画では、主人公の両親を結ぶキューピットとしての主人公の役回りが中心になっているが、観ている者はドクこと「ブラウン博士」の魅力のトリコになるだろう。
2時間で数々の伏線を回収するばかりか、運命をも変えてしまうシナリオは素晴らしい。
ただ、「もっと前に見えておけばよかった」という後悔は少ない映画である。
ブレードランナー(1982米国)★★★★☆
ストーリーはたいしたことないが、近未来都市を描く映像美が強烈な印象を残す映画。摩天楼を飛行船がゆっくりと進む街の下、無国籍で混沌とした看板と雑多な人の群れなど、想像力をかりたてるシーンが多い。。
小道具もそれぞれ凝っていて、「サイバーパンクとはブレードランナーのような世界」と言われるほど、新たな世界観を作りだした映像は見るものを楽しませる。
例えば『ニンジャスレイヤー』が好きな人は、その元ネタとして、この映画は楽しめるだろう。
しかし、爽快なアクション劇ではない。最後の戦いなんて、主演のハリソン・フォードが鼻血を垂らしながら逃げ惑うだけである。見る人が求めるものによって評価が大きく分かれる作品だ。
下妻物語(2004日本)★★★★★
洋画ばかり見ていたので、今度は邦画。
これは、フリル全開のロリータ・ファッション娘・桃子(演・深田恭子)と、特攻服のヤンキー娘・イチゴ(演・土屋アンナ)の不器用な関係を描いた作品。
茨城から東京までロリータ・ファッションで通う桃子の、偏見に満ちた世界観が、そのまま映像に反映された手法が面白い。通行人や流れるTV、時には駅の車掌ですら、桃子の代弁者だったり反論者だったりする演出は、ロリータ・ファッションに拒否反応を持つ者も、彼女の内面世界に引きずりこまれるだろう。